みんなの広場

学芸員の投稿
Update: 2013年12月09日
50周年を迎えた早川点訳グループ
東住吉区南田辺にある大阪市立早川福祉会館は、シャープ株式会社の創始者でシャープペンシルの発明者でもある早川徳治氏の寄付をもとに昭和37年に開館しました。
早川徳治氏は、苦難の時代に障がい者に励まされ今日の有ることに感謝し、恩返しをしたいと障がい者のために寄付されたそうです。
3階の点字図書室蔵書(点訳図書・音訳図書)はすべてボランティアによって作成されたもので、それら点訳図書・音訳図書のほとんどがサピエ図書館(何処からでもデータをインターネット検索し取り寄せられる)にも登録され、全国の視覚障がい者に利用されています。
現在は点訳2と音訳2のグループで約400名のボランティアが活動しており、そのうちの「早川点訳グループ」は今年11月に50周年を迎えました。
従来の書籍点訳は、点字器と呼ばれる道具を用いて、点筆にて1字ずつ(縦3点、横2点、合計6点でカナ1字を表す)直接点字用紙に凹型を付けて書いていきました。書き間違うと多くの場合は消すことが出来ず、新しい用紙に初めから書き直すという気の遠くなる様な作業でした。現在は、パソコンを使って点訳・校正・修正してから点字プリンターにかけ、図書に仕上げるので点字器を使っていた時代の何十分の一何百分の一の労力になりました。それでも1冊の本を完全に点訳するには、点訳者・校正者を含めて多くの人手と莫大な時間が必要となります。点字は六つの点だけで表すので、おのずと文字数は限られています。しかしその文字で数学や英語、そして工夫により時刻表や家計簿なども表現できる素晴らしいものです。
早川福祉会館の建物の正面には、「早川」の「早」の字がデザインされています。
Written by ユーミン
学芸員の投稿
Update: 2013年12月09日
御堂筋と銀杏並木の美しさ
大阪の代表的な道路である「御堂筋」。
12月に入った今、銀杏の黄葉がピークとなっています。

昭和12年に完成したこの道路は、都心部の過密状態を緩和し、高速鉄道と街路網を整備し、人口の分散を図るとともに、良好な都市環境を形成することを目的としたものであったとされています。建設当時は「飛行場」を作るのかと言われたくらい珍しい広い道路だったのです。

今でも大阪市内のみならず十分な存在感がありますが、銀杏の木が梅田付近から難波まで車道や歩道に植えられていて、新緑の頃と黄葉の時は特に美しい都市景観を感じます。

既に御堂筋のイルミネーションも点灯が開始されていて、今なら黄葉とともに2度楽しめます。是非訪れてみてはいかがでしょうか。

写真は心斎橋の大丸前です。(12/7土曜日撮影。)
Written by はんたろう
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Update: 2013年12月09日
伊勢型紙技術保存会の皆さんの訪問
7日、伊勢からバスで14名の方が、くろまろ館の「技あり!紺屋型紙」展へ研修で訪ねて来られました。伊勢型紙技術保存会の皆さんとは、10月10日に狭山池博物館の皆さんが、12月14日から行われる平成25年度ボランティア企画「夜具」の展示会のため、三重県鈴鹿市の伊勢型紙の調査で、鈴鹿市伝統産業館を訪問したときに、寺尾家住宅を使った型紙資料館でお会いしました。
見学当時にお話した際に、12月7日に河内長野市ふるさと歴史学習館の展示会に行くと予定されており、交流ができることをくろまろ館のボランティアの西川さんと楽しみにお待ちしていました。
くろまろ館では、この日から開催されている「技あり!紺屋型紙」展を見学されました。この日は、特別に別室の会議室で、前日から準備に入り、型紙を101枚準備して、谷口館長・高田・松野さんがお待ちされていました。狭山池博物館からは、前回の訪問から色々交流された楠副館長とコーディネーターの石隈さんも参加され、交流が盛り上がっていました。
予定の1時間が大幅に遅れましたが、昼食を削ってでも話をしたいとの皆さんの研究熱心さに感激しました。参加の7名の女性陣は、皆さん彫師の勉強をされており、明治時代(慶応元年の記載)に造られた型紙を勉強の材料として、コピーして帰られました。皆さんのお話を聞いた中で、知らなかったことがたくさんありました。その1つが、「鯛の鯛(たいのたい)」です。型紙にも描かれていました。
『鯛の鯛は、硬骨魚類の骨の一部で、姿が鯛に似た部位のことである。タイのタイ、鯛中鯛(たいちゅうのたい)とも呼ばれる。マダイの「鯛の鯛」は、中央の縦の筋より左が肩甲骨、右が烏口骨である。肩甲骨の穴を鯛の目に見立てる。』ウィキペディアで調べてみました。
写真は、前回伊勢を訪問した白子での彫作業の様子です。
Written by マロンさん
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Update: 2013年12月09日
技あり「紺屋型紙」展
河内長野市ふるさと歴史学習館(通称くろまろ館)では、秋の特別展「技あり紺屋型紙」展が、12月7日~平成26年2月2日まで開催されています。花の文化園の北側400mのところです。
型紙とは、布などの文様染に使われる型で、美濃和紙を柿渋で張り合わせた上部な型地紙(渋紙)に、文様が彫り抜いてあります。型紙による文様染を型染と言います。おもな産地は、伊勢の白子・寺家(三重県鈴鹿市)が有名です。伊勢型紙は、江戸時代には紀州藩の特産品として、保護を受け、盛んに生産されました。そして、型紙商人によって各地に売られていました。
くろまろ館では、約1,500点の型紙を保有しています。これは、高向にあった紺屋(染物屋)1軒に残されていたもので、伊勢の型紙商の商印が押されているものが多く見られます。最古のものは、赤外線で調査して、慶応元年(1865年)の記録が残されているそうです。
この日は、伊勢型紙技術保存会の皆さん14名が、バスで到着されて、1時間の予定を大幅に延長されて、熱心に見学されていました。たくさんの作品の中で、古い方の作品を参考にしたいと、コピーされて持ち帰られました。新しい作品ができるのか、興味がわきました。
また、伊勢型紙技術保存会から見学されていた、阪哲雄さんとおっしゃる伊勢型紙型彫師による「くろまろ館歴史体験教室」が1月24日に行われます。「型彫りの技に触れる」という体験教室で、午後1時から4時まで行われます。また、12月13日~15日の14時~15時には、展示説明会が行われます。
年末には、型紙の総入れ替えが行われる予定です。
展示会では、一ヵ所、質問コーナーが設けられています。「売れ筋の文様は?」という質問で、右が「文様の段」、左が「菊と束熨斗(たばのし)」の2つの型紙で、売れ筋の質問をしています。皆さんは何方だと思いますか。写真で見つけて、現地で確認してください。
Written by マロンさん
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Update: 2013年12月09日
2013年12月観光案内所のディスプレイ
河内長野観光案内所のディスプレイが12月分のものに代わりました。
『秋も深まり、日増しに寒さが加わってまいりました。今月のテーマであります「紅葉」も、私たちの活動を後押ししてくれているようです。季節を通して、「河内長野のすばらしさ」をお客様と共有したいものです』とプランナーのカサブランカさんの今年最後のコメントです。
12月に入り気ぜわしい中で、観光案内所管理部の男性陣が、今年最後の展示に挑戦しました。
童謡は「きよしこの夜」で、もうジングルベルの音楽が聞こえるぐらいに、押し詰まってきました。一年が早く感じられる年齢になってしまいました。
今月のポイントは「寺が池公園イルミネーション」です。『点灯時間は、12月1日~25日の17時~21時です。12月7日には、花づくりボランティア「花の精」の皆さんが、17時30分~19時までハーブティのサービスを行います。12月18日は河内長野市のライトダウンキャンペーンで点灯されませんので、注意してください』と市役所からの連絡です。
ラブリーホール前でもイルミネーションが輝いているようです。
写真は奥河内の風景美として、昨年の寺が池公園イルミネーションの様子です。
今年の生け花は、花の文化園さんから提供していただきました。
田中画伯の水彩画は、奥河内の風景を2枚展示しています。
大野さんのお人形は、3人の子どもたちを飾っています。
花の文化園さんのコーナーは、『もみじは11月下旬が見ごろです』と紹介しています。
Written by マロンさん