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Update: 2013年12月19日
イスラム教とは何か
12日、桃山学院大学の今澤浩二准教授による講演会「イスラム教とは何か」が行われました。
「私は桃山学院大学で、トルコ共和国ということで、オスマン帝国の歴史を専攻しています。今回は「アジアの今」という講座で、現在のトルコについて話してほしいとの要望でした。また、次週には「親日国トルコ」という話をします。
国民の99%が信仰しているイスラム教について話します。9.11やパレスティナ問題を思い出されると思いますが、それらはすべて過激派のイメージです。
イスラム(イスレーム)というのは、礼拝・断食などの宗教礼儀のことです。イスラム教の目標はキリスト教と同じで、来世に天国へ入ることをめざし、1つ1つを守ることで、神が約束してくれることです。まるで違う宗教のように思われますが、キリスト教と同じ目的を追っています。
イスラムとは、自分を誰かにゆだねるというもので、神様に任せて、神に絶対帰依するという意味があります。その中に大切な「6神」というエッセンスがあります。①神(唯一神)、②天使(仲介者)、③預言者(神の言葉を示す人)、④敬典(神の意志)、⑤来世(コーランを読む)、⑥天命(良いか・悪いかの判断)の6つです。
ムスリムには「五行」を行います。①信仰の告白、②礼拝、③ザカート、④斎戒、⑤巡礼の5つの行いです。
1922年、オスマン帝国が滅亡して、翌年にトルコ共和国が成立しました。西洋化が推し進められていて、世俗国家となりました。宗教の自由が認められましたが、ムスリンが99%を占めています。トルコの民法では、子どもは、父親の宗教に合わします。中には戒律を厳格に守る人もいますが、反対の人もいます。様々な人間が存在しています。
ムスリンでは飲酒は禁じられていますが、トルコには「レク」という地酒もあり、飲んでいます。女性の間にはムスリンを守る人が多くなっています」と結ばれました。
Written by マロンさん