みんなの広場

学芸員の投稿
Update: 2013年12月02日
平成25年「人権を考える市民の集い」
23日、ラブリーホールの小ホールで開催された「平成25年人権を考える市民の集い」に参加しました。
主催者の開会宣言と芝田市長の挨拶が行われた後、人権啓発ポスター応募作品の紹介が行われました。
今回は柳田さんの写真撮影が禁止で、市長の挨拶風景となりました。
第2部の柳田邦夫さんが「災害・事故と人間の尊厳」について話されました。
「福島での原発事故を経験し、感じたことを話します。人権とは、身近な人が他人から、暴力・誹謗・中傷されない社会をつくることだと思います。この問題は、人間社会では難しいことです。その原点を考えると、幼少期の生まれた頃からの問題だと思います。一部の学者の方が子どもの頃の問題に力を入れておられます。』
東日本大震災のように想定外の災難が起こる確率が高い中で、安心・安全の生活に必要な話が続き、最後に、福島で生きる一人の女性に巡った話をされました。
「小林麻里さんという女性で、名古屋で生まれ、精神病院に入院し、退院後、30歳で文化活動に携わって、人生論・哲学などの本を読まれました。39歳で翻訳家の小林彰夫さんと結婚しました。都会で文化活動をするより、と、仲間と福島県飯館村に移住しました。夫のがんが見つかり、急逝されました。お互いが励まし、励まされての生活を決意したところで、原発事故が起きて、全村避難にあわれました。
はじめは、小林さん一人でも残るということも考えましたが、飯野町の農家の空き家を借りて、移住して何とか生活ができています。
毎日、日記を付けており、一年分を本にされました。「福島・飯館・それでも世界は美しい」です。本の中で、「アウシュビッツ」でのフランクルの言葉が書かれています。「それでも人生にイエス」と言う言葉です。
自分の人生の証として書かれてます。一人の庶民の中に、このような生き方を見つけ出された人がいて、私も励まされて、心を動かされました。」
Written by マロンさん