みんなの広場

学芸員の投稿
Update: 2013年01月28日
特別パネル展「『ふるさと文化財の森』ってなに」
1月24日に、高野街道班の会議があり、河内長野市役所へ行ってきました。1階の展示ブースで特別パネル展「『ふるさと文化財の森』ってなに」が行われていました。「ふるさと文化財の森」というのは、文化財建築物の保存・修理に必要な植物性資材(木材・檜皮・茅・漆等)の確保を目的とする供給地「ふるさと文化財の森」を設定して、安定供給を図るとともに、資材を活用する技能者の育成及び文化財保護の精神を深めることを目的としているそうです。
その目的を推進する研修及び普及啓発するための施設として、全国に6ヵ所の「ふるさと文化財の森センター」が整備されています。河内長野市では、全国に先駆けて、平成12年に河内長野市文化財保護条例で「選定保存地域」を制定し、植物性資材の保護に努めています。
「河内長野市立滝畑ふるさと文化財の森センター」は、岩湧山の茅、千石谷の檜皮等の文化財修復資材の供給・保全・育成と技能者の養成研修等の普及啓発活用や生涯学習の場として、また、旧滝畑民族資料館の機能を併せ持つ施設として、平成19年5月に新たに開館しました。
古来の茅場として、奈良の曽爾高原、兵庫の砥峰高原と並び関西を代表する、大阪府河内長野市の岩湧山。山頂付近一面の広々としたススキ草原とそこからの眺望、訪れるだけでも価値のある場所です。そこで、代々茅場を守ってきた地元の方々から指導を受けての茅刈り体験のイベントが、標高897.7mの岩湧山頂で行われます。2月10日と3月3日の2回、茅刈りの体験作業者を先着40名で募集します。申込み先は、河内長野市立滝畑ふるさと文化財の森センター(電話:0721-63-0201)までお願いします。対象は高校生以上です。
滝畑の茅は、秋にススキの穂が花を咲かせて、古くから山麓の民家の屋根葺き材として使われてきました。
Written by マロンさん
学芸員の投稿
Update: 2013年01月28日
花の文化園「滝畑の木と花」の勉強会
2013年1月18日、花の文化園で学芸員の本田さんによる「滝畑ダム周辺の植物について」と題した講演会が行われました。参加者は滝畑班の木下班長以下11名です。今回の研修は「お話しのネタになりそうな植物」ということで行われました。
「自分は、きれいな訳の分かる花ではなく、気持ち悪い・匂いがきついなどの個性豊かな植物が好きな人間です。本日は、特に変わった性質を持った花の話をしたいと思うので、よろしくお願いします」とのことでした。
「事前に木下・津野さんと講座の下打ち合わせで、滝畑ダムの周辺まで行き、歩いて見てきたものを中心に話してみたいと思います。滝畑の滝畑ダム周辺にはざっと100種以上の植物がありました。本日はその中で興味を引いたものを選んでみました。最近は植物の分類の「科」が変わっています。従来、植物の分類のグループ分けができていましたが、最近DNAによる分析で、「科」が変更されたものが出ています」とのことでした。
1.名前に関するネタ。では6種類 2.今まで間違っていた。では4種類 3.こんなことに使えます。では4種類 4.植物たちの工夫。では6種類 5.動物との不思議な繋がり。では3種類 6.雑学中の雑学。では5種類 の紹介がありました。
私が興味を引いたのは、マムシグサで、雌雄の交代と構造の話でした。土地がやせて、栄養を溜めるときは雄株で、花は花粉がたくさん動物に付くようになっており、花の下に動物が逃げ出す穴があります。栄養が溜まると雌株になり、花の下は動物が逃げられないようになり、受粉して動物も食べるそうです。
また、ホウノキ・サクラ・セイタカアワダチソウは化学兵器を持っており、他の樹木が生えないように、枯れ葉に毒を仕込んでいるそうです。
出来れば、花が咲いたり、種が出来たころに、もう一度、現物を確認に行きたいと思います。
Written by マロンさん