みんなの広場

学芸員の投稿
Update: 2013年01月24日
シモバシラの木
1月18日に、河内長野市高向にある府立「花の文化園」へ行きました。学芸員の本田さんが、現在珍しいものが見られると話していただきました。「シモバシラ」という木で、シソ科の植物で、真冬の寒いときに見られる現象だそうです。本日は寒さが足りなく、見られないかもしれないと話されて、展示用のパンフレットを見せてもらいました。内容は「『シモバシラ』は、真冬に素晴らしい芸術を見せてくれる植物です。晩秋になると葉が落ち、枯れた茎だけが残ります。よく冷えた冬の朝には根元に、薄い板状の結晶ができ、幻想的な姿を見せてくれます。これは根が地中から吸い上げた水を立ち枯れた茎に送り続けているために起きる現象で、茎まで押し上げられた水は、低温になって凍りついて茎に裂け目が入ります。さらに根は水を上げ続けているので、この裂け目から氷が押し出されます。押し上げられた水も、同様に凍りつき、また押し出されます。これを繰り返すことで、氷の結晶が、薄い板状に育っていきます。よく冷えた朝に『シモバシラ』を見に来てください」と話されていました。パンフレットには、「天使の羽のような氷の結晶に出合えるかもしれません」と書かれていました。
2月下旬までの特に冷え込んだ日の午前中が見られるチャンスだそうです。初秋には白い可憐な花を咲かせます。
この話は、2013年1月6日号の読売新聞に紹介されたそうです。
Written by マロンさん