みんなの広場

学芸員の投稿
Update: 2013年02月05日
天王寺七坂
「天王寺七坂」とは、大阪市の中心部を南北に走る上町台地の西縁に沿った七つの坂。
北から「真言坂(しんごんざか)」「源聖寺坂(げんしょうじざか)」「口縄坂(くちなわざか)」「愛染坂(あいぜんざか)」「清水坂(きよみずざか)」「天神坂(てんじんざか)」「逢坂(おうさか)」で、それぞれが個性ある風景を持っている。
・「真言坂」千日前通りから生國魂神社北門までの坂。千日前通りができる明治末期までは北にある高津宮の参道から続く長い坂だった。かつて生國魂神社の北側には真言宗の寺ばかり6坊があったことから「真言坂」と呼ばれた。
・「源聖寺坂」坂の上り口の源聖寺が名の由来で、坂の上の銀山寺には近松門左衛門の「心中宵庚申」にでてくるお千代・半兵衛の比翼塚がある。
・「口縄坂」坂の下から眺めると道の起伏がくちなわ(蛇)に似ているところから名付けられた。坂の上には、織田作之助の文学碑。少し南側には鎌倉前期の歌人で新古今和歌集の選定者、藤原家隆の墓があり顕彰碑が建っている。
・「愛染坂」坂の下り口の愛染かつらで有名な愛染堂勝鬘院が名の由来で、境内の多宝塔は大阪市内最古の建造物で重要文化財に指定されている。愛染堂の隣の大江神社には「夕陽岡の碑」がある。
・「清水坂」坂の上の清水寺から由来し、境内は通天閣などが一望できる格別の眺望。境内の崖には市内唯一の滝「玉出の滝」が流れている。
・「天神坂」坂の下の安居天神(安居神社)から由来し、境内は真田幸村戦死の場所で本殿わきに「真田幸村戦死跡之碑」がある。天王寺七名泉の1つ「かんしづめの井」もある。
・「逢坂」西側から四天王寺西門に至る坂道。昔は「合坂」とも表記され、坂の下の辻は「合法ヶ辻(がっぽうがつじ)」と呼ばれ聖徳太子と物部守屋が仏法を論じ合い法を比べ合わせた場所だといわれている。
Written by ユーミン
学芸員の投稿
Update: 2013年02月05日
愉快・爽快・空海ウォークの第2回目が行われました
2月2日、西高野街道観光キャンペーン協議会主催の「いにしえの道・西高野街道を訪ねて」のハイキングが行なわれたので、大阪狭山市のさやか公園に出かけました。かわちながの観光ボランティア倶楽部のパンフレットと、19コースのハイキング計画を持って行き、配布しました。ボランティア倶楽部の広報班は、千早口駅前でパンフレットを配布しました。9時に着いたら、すでに曇りの霧の中、100名ぐらいの方が、ストレッチ等をされていました。その中に、2人の知り合いの顔を拝見し、挨拶しました。皆さんには、パンフレットと19コースの計画を受け取っていただきました。やはりハイキングをする人には必要だと思いました。
9時半からスタートし、皆さん、一目散に千早口駅前に向かわれていました。
コースは、狭山池→岩室交差点→天野街道・西高野街道分岐点→西高野街道→十里程標→松林寺→中・西高野街道合流点→清明塚→九里程標→河内長野駅前→長野神社→烏帽子形神社→高野街道→三日市町駅前→八里程標→南天の道→千早口駅前の15.5kmです。
かわちながの観光ボランティア倶楽部では、松林寺・清明塚・長野神社・烏帽子形神社の4か所で定点ガイドに立ちました。今回は千早口駅前に出来た「友邦」の開店を知らせる内容で、食事が素晴らしいと下見に行かれた女性が、参加者に声を掛けられていました。昨年から始まった高野山開創1200年祭の「黄金のまち堺から聖山高野山へ」のプロジェクトからは、藤田・徳永さんのほか1名が参加されていました。参加者の方の報告では、友邦もお客さんでにぎわっていたそうです。
9時45分に調査したら、350人が出発していました。10時10分までは参加を受付けるとのことでした。
大阪狭山市駅に電車が着くと、どっと人が現れてきました。最終参加者は437名でした。
Written by マロンさん
学芸員の投稿
Update: 2013年02月05日
地域で支える「子どもと親」という講座
大阪樟蔭女子大学の荻原先生の講座は「地域で支える『子どもと親』」です。
先生は高校教諭から府の教育委員会に在籍のときに、次の3点を研究されていました。
「(1)子どもと親を取り巻く近年の社会変化、(2)大阪府:親学習の取り組み、(3)これからの子育て・親育ちと地域・社会 という3項目を少子高齢化の話の中で、子育てを含む家庭を取り巻く状況と地域の関わりを話してみたいと思います」と話されました。
「2006年~2012年の家庭教育と社会を巡るトピックスとしては、少子化が進むとともに、保護者の育児ストレスや育児不安の増加、さらには育児放棄や子どもへの虐待など、「親であること」の危機的な状況があらわれています。子育てを応援してくれる人が身近なところに多くいたころと違い、都市化・核家族化した中での子育ては、保護者と子どもを行き詰まりの状況に追い込んでいます。子育て家庭以外の世界との交流がなくなり、人間関係を膨らませるファクトが少なくなっています」
その後、大阪府の「親学習」の取り組みの説明がありました。
「これからの地域の共同のあり方では、小泉吉永さんの「江戸期の子育て:江戸の教育に学ぶ」で、子どもを見つめる大人の「まなざし」が、銭湯を始めとするいたるところにあって、お年寄りが地域の教育力を担っていたと思います。人生の節目・節目にあった「仮親」制度の絆を大切にしたい」と話されました。
戦後の子どもと高齢の数をグラフに落として、各年の数値を合計していくと、高齢者と子どもの合計は、増えてきています。お互いが地域で活動しています。色んな大人が暮らしておられるので、活動の機会を与える必要があります。総人口が減る中でも、地域で活動する人材は増えていると思います。我々の社会は、想像以上に厳しい状況ですが、地域という枠の中で活性化を図っていきたいと思います」と結ばれました。
Written by マロンさん