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学芸員の投稿
Update: 2013年02月01日
花フェスタ3でのつまようじで作った「彦根城」
1月27日、滝畑班のブースの横が、広栄社の「つまようじ」の紹介ブースでした。午後から、稲葉社長ご自身が参加して、PRされていました。入口側に「国宝彦根城」が、つまようじを使って作られていました。近江八幡市の佐藤さんが、つまようじ15,200本を使って、詳細な彦根城を、1日2~3時間、計10ヵ月費やして作られたそうです。今回、雪で運びこめないと困るので、1日前に自家用車で運びこまれたそうです。
河内長野市はつまようじの生産地です。
広栄社の初代社長・稲葉由太郎さんは、大正10年三重県で創業し、大正13年アメリカから製造機械を一部導入し、それを河内長野市に設置して、日本で初めて白樺による機械生産を始めました。苦心の末、「平ようじ」を作りました。海外市場を開拓して、河内長野が独占産地として、全国の96%を占めています。
丸いようじは、欧米では、カクテルピックと呼ばれています。「つまようじ」の先進国である北欧では、二等辺三角形になっています。高付加価値をつけて生き残るために、三代目の現社長は、2000年から龍谷大学の協力で、2年半の歳月をかけて、三角形のようじを開発し、2003年から販売しています。三角ようじ「デンタルピック」は、単に歯の間に詰まった食べカスを取る道具としてではなく、「歯と歯茎の健康に役立つ」用具として開発されました。歯と歯の間の形状に合わせて開発されているので、断面が二等辺三角形になっており、上の二辺で歯の汚れを除去、底辺で歯茎をマッサージします。このマッサージが歯肉の組織を活性化させ、歯周病菌などに対し、抵抗力を高めます。つまようじが進化しました、と書かれています。
現社長は「つまようじ資料館」を開設して、見学者にはご自分で解説の任に当たられています。通常は土曜日の9時から16時までです。入場無料、事前に問い合わせてください(電話 0721-52-2901)。
Written by マロンさん